飯山市の竪樋の支持金物のピッチ（間隔）とは？地域や施工条件で変わる取り付け基準と実践ポイント - 長野県長野市の雨漏り修理・屋根工事専門店｜しろくまペイント

雨水を効率的に地面へと導く「竪樋（たてどい）」は、外壁にしっかりと支持金物（つかみ金物）で固定することで、風や衝撃から保護されています。
この金物の取り付け間隔、いわゆる「ピッチ」は、建物の安全性に直結する非常に重要な要素です。

ピッチが適切でないと、竪樋が風でバタついたり、積雪の重みでたわんで割れたりする恐れがあります。
本記事では、地域ごとの標準ピッチや現場対応のポイントなどをわかりやすく解説します。

標準的なピッチの基本ルール｜1200mm以内が原則、短い竪樋でも固定が必要

一般的な直管は1.2mごとに固定が基本｜短いパイプでも必ず1カ所以上の支持が必要

竪樋の支持金物の設置間隔（ピッチ）は、原則として1200mm以内が推奨されています。
これは、雨風や重力に耐えながら竪樋を安定させるための基準です。

●1本の直管に対して1カ所以上の固定が必須：パイプが短くても例外ではありません。

●最下部の金物設置はGL（地盤レベル）から400mm以上：排水管カバーなどの施工やメンテナンスに干渉しないようにするためです。

この基本ルールは全国共通の目安ですが、地域や住宅の仕様によってピッチを調整する必要がある場合もあります。

地域によって異なるピッチ設定｜積雪量・風速に応じた設計が必要

一般地域：900mm前後で十分対応可能｜降雪のない温暖地域向け

風や積雪の影響が少ない地域では、900mm前後のピッチが標準となっています。
この間隔であれば、風圧や通常の雨量にもしっかり対応できます。

向いている人・地域：

●関東・関西の都市部など、積雪の心配が少ない地域

●標準的な2階建て住宅

寒冷地：450〜600mmで耐久性を確保｜落雪・凍結リスクを考慮

北海道や東北、北陸の一部地域などでは、450〜600mmのピッチが適しています。
雪が積もったり凍ったりすると、雨樋に大きな荷重がかかるため、金具の間隔を狭めることで強度を確保します。

例：

●1階部分は600mm、2階部分は450mmなど場所によって調整

●軒先やエルボ付近などに補強を追加するケースも

豪雪地域：300mmピッチが必須｜落雪や氷塊への強さが求められる

新潟・山形・長野の山間部、東北日本海側などの豪雪地帯では、300mmピッチ以下での支持が必要になります。
ここでは竪樋自体が太く重くなるため、支持金具の本数も増やして対応する必要があります。

こんな人に向いている対応：

●高断熱・高気密住宅に積雪対策を万全にしたい人

●2階屋根から1階屋根へ滑り落ちる雪の衝撃が懸念される住宅

ピッチを調整する際に確認すべきポイント｜地域環境と建物の条件を考慮

地域の気象条件を正しく把握する｜風速・積雪量は設計の重要ファクター

自分の住んでいる地域が「一般地域」「寒冷地」「豪雪地域」のどれに該当するかは、ピッチ設定の基本となる重要な判断材料です。
国土交通省や自治体の気象データ、過去の降雪記録などを参考にするとよいでしょう。

補足：強風地域（海沿い・高台）では、積雪がなくても金具のピッチを狭めた方が良い場合があります。

施工図・メーカー仕様を必ず確認｜現場ごとの条件に対応

竪樋の材質や形状、固定する壁の下地によっても最適なピッチは変わります。
特に設計図面やメーカーが提供する施工要領書には、金具の種類と推奨ピッチが記載されています。

確認ポイント：

●壁面がALCや金属サイディングの場合、固定力が弱いことがある

●横方向のズレを防ぐために、金具の種類（バンド型・でんでん型）にも注意

金具ピッチを狭めることで得られる安心感｜割れや変形の防止に有効

間隔を狭めれば風や雪に強くなる｜長期的なメンテナンスコスト削減にも

ピッチを狭めることで、竪樋全体の安定性が増し、揺れやすい箇所での割れ・ひび割れのリスクが減少します。
これにより、長期的な修理頻度が少なくなり、トータルコストの削減にもつながります。

例：

●風が強くあたる建物の角部分は300〜450mm間隔での設置が推奨

●2階からの落雪が直撃しやすい1階の立ち上がり部分ではピッチを半分に

まとめ｜竪樋の支持金物ピッチは地域と建物の条件で最適化を

竪樋をしっかりと固定するための支持金物（つかみ金物）のピッチは、建物の安定性や美観を左右する重要なポイントです。
基本は1200mm以内ですが、寒冷地や豪雪地域では450mmや300mmといった細かな間隔での設置が必要になる場合もあります。

施工の際は、気象条件や建物構造、メーカー仕様を確認し、必要に応じて施工業者や設計士と相談しながら最適な設置計画を立てましょう。
ピッチ調整ひとつで、竪樋の耐久性は大きく変わります。