屋根瓦の名称と構造を徹底解説｜棟瓦・袖瓦・軒瓦・桟瓦などの役割と特徴をわかりやすく紹介 - 長野県長野市の雨漏り修理・屋根工事専門店｜しろくまペイント

日本の伝統的な屋根材として知られる瓦（かわら）は、美しい外観と高い耐久性を誇る建材です。
しかし、瓦屋根は一見すると同じ形に見えても、実は複数の種類や名称があり、それぞれが異なる役割を担っています。

本記事では、瓦屋根を構成する主要な瓦の名称とその機能、どのような部位に使われるのかを詳しくご紹介します。
屋根修理や点検、リフォームの際に業者との意思疎通がスムーズになります。

屋根の頂上に使われる「棟瓦（むねがわら）」とは？｜雨仕舞と装飾性を担う重要部材

棟瓦は、屋根の頂上（棟）に取り付けられる瓦で、屋根面同士のつなぎ目を保護する役割を果たします。
曲線的な形状や装飾が施されたものが多く、日本家屋特有の美しさを引き立てるパーツでもあります。

●雨水の侵入を防ぎ、棟の隙間を覆う役目を持つ

●地震や台風時には最も影響を受けやすいため、定期的な点検が必要

装飾性の高い鬼瓦（おにがわら）と組み合わせて使用されることもあります。

屋根の端に使われる「袖瓦（そでがわら）」｜ケラバを保護し、雨風の吹き込みを防ぐ

袖瓦は、屋根の側面（ケラバ）に取り付けられる瓦です。
屋根の端部をカバーすることで、雨風の吹き込みや屋根材のズレを防ぎます。

●左右の屋根端に沿って葺かれる瓦

●ケラバの破風板と連携し、デザイン性もアップ

袖瓦がずれてしまうと、風雨の侵入経路になりやすいため注意が必要です。

軒先に取り付けられる「軒瓦（のきがわら）」｜水はね防止と装飾性を両立

軒瓦は、屋根の軒先部分に取り付ける瓦で、雨水の滴下や吹き込みを防止し、屋根の下地を保護する役割を持ちます。

●直線的なデザインで雨だれを遠ざける設計

●家の外観デザインにおいても重要なアクセントになる

軒瓦には、シンプルな平型や唐草模様のあるものなど、さまざまなバリエーションがあります。

屋根の平面を構成する「桟瓦（さんがわら）」｜屋根面を効率よく覆うベース瓦

桟瓦は、屋根の広い面積を効率よく葺くための基本的な瓦で、左右の突起（ツメ）によって上下左右に噛み合うように設計されています。

●屋根全体の防水性と通気性を高める構造

●瓦屋根の耐久性の大半はこの瓦の品質に左右される

雨水が屋根全体から棟や軒先へとスムーズに流れるよう、桟瓦の配置には正確性が求められます。

その他の瓦の種類と名称｜屋根の細部まで守る名脇役たち

鬼瓦（おにがわら）

棟の端部に設置される装飾瓦。魔除けや家運隆盛を祈願する意味も込められています。

●大棟や隅棟の端に設置される

●家紋や干支がデザインされたものもあり個性が出せる

巴瓦（ともえがわら）

軒瓦と接続される円形の装飾瓦で、軒先に用いられます。

●唐草模様などと組み合わせて使われる

●雨水のスムーズな流れを誘導する

のし瓦

棟瓦の下に何枚も重ねて積む平たい瓦。雨仕舞と耐久性を補強します。

●「のし積み」と呼ばれる技法で数段重ねられる

●漆喰とともに使われ、密閉性を高める

瓦の構造を知ると点検・補修がスムーズに｜こんな人におすすめ

以下のような方にとって、瓦屋根の名称と役割の理解は非常に役立ちます：

●瓦屋根のメンテナンスや修理を依頼したい方

●日本家屋の建築やリフォームを検討している方

●屋根の損傷が気になるが、どこを伝えればいいか分からない方

正しい名称で説明できれば、業者とのやりとりもスムーズになり、無駄な費用や手間を省けます。

まとめ｜屋根瓦の名称と機能を知って、長持ちする住まいづくりへ

瓦屋根は見た目の美しさだけでなく、防水性・耐久性・通気性にも優れた建材です。
棟瓦・袖瓦・軒瓦・桟瓦・鬼瓦など、各部材の名称と役割を正しく理解しておくことで、屋根トラブルの予防や早期発見につながります。

また、見た目の印象にも大きく関わるため、美観やデザインにこだわりたい方にとっても瓦の名称と選び方は重要なポイントです。