アスファルトシングル屋根の施工方法ガイド｜防水性・耐久性を高める正しい手順とは - 長野県長野市の雨漏り修理・屋根工事専門店｜しろくまペイント

アスファルトシングルは、施工性・耐久性・デザイン性を兼ね備えた屋根材です。
しかし、その性能を最大限に活かすには、正しい施工手順を理解しておくことが重要です。
本記事では、アスファルトシングル屋根の具体的な施工方法と、それぞれの工程で気を付けたいポイントを詳しく解説します。

アスファルトシングルとは？その特徴を知ろう

アスファルトシングルは、ガラス繊維マットにアスファルトを浸透させたベース材の表面に、着色石粒を圧着した屋根材です。
軽量で加工しやすく、複雑な屋根形状にも対応できる点が特徴です。

主なメリット

●軽量性：建物にかかる負担が少なく、耐震性にも優れる

●防水性：アスファルトと石粒の組み合わせで水の侵入を防止

●柔軟性：切妻や寄棟だけでなく、湾曲した屋根にも対応可

●デザイン性：色や質感が豊富で、和風・洋風どちらにもマッチ

アスファルトシングルの施工手順｜順を追って丁寧に確認

【STEP1】防水紙の張付け（ルーフィング工事）

まず、野地板の上に防水紙（アスファルトルーフィング）を張ります。
これは屋根の一次防水となる重要な工程で、後の雨漏りを防ぐためにも丁寧な施工が必要です。

●ルーフィング材の選び方：JIS規格の製品（940タイプなど）を使用

●重ね幅の確保：上下100mm以上、左右200mm程度が目安

●勾配注意：3寸5分（約19.3度）以上の屋根勾配が推奨される理由は、雨水の滞留を防ぎ、漏水リスクを下げるためです

【STEP2】軒先板金と役物の取付け

軒先やケラバには水切りのための板金役物を取り付けます。これにより雨水が屋根材内部へ侵入するのを防ぎます。

●軒先板金：先にルーフィングの下に差し込み施工

●ケラバ板金：アスファルトシングルの上に被せるように設置

【STEP3】アスファルトシングルの本体貼付け

シングル材を屋根の下側から上に向かって貼り付けていきます。
施工は接着剤と釘（またはステープル）を併用することが基本です。

●接着剤使用：シングル裏面に塗布して貼付け、特に強風地域では必須

●釘打ち位置：製品ごとの指定位置に4本〜6本

●ずらし貼り（段葺き）：重なりが一定にならないようにずらすことで、雨水の侵入経路を抑える

【STEP4】棟部分の仕上げ（仕上げ役物の設置）

棟部は雨水が集中しやすい箇所であるため、しっかりとカバーする必要があります。
板金または専用の棟用シングル材を用いて仕上げます。

●棟板金：スレートやガルバなどの板金をビス留めして、シーリングを併用

●棟換気材：屋根裏の湿気排出用に換気棟を設置するケースも

接着工法と釘打ち工法の違いと選び方

接着工法が適しているケース

●コンクリート下地（マンション屋上など）

●強風・台風の多い地域

●施工中の騒音を避けたい環境（集合住宅など）

釘打ち工法が適しているケース

●木造住宅の野地板（構造用合板など）

●通常の戸建て住宅における標準的施工

国産と外国産アスファルトシングルの違い

国産と輸入品では、規格・施工方法・品質基準が異なることがあります。
国産は施工マニュアルが明確で扱いやすく、輸入品はカラーやデザインの選択肢が多いのが特徴です。

まとめ：アスファルトシングルの性能を最大限に活かすには正確な施工がカギ

アスファルトシングルは、軽量で施工しやすく、優れたデザイン性と防水性能を備えた屋根材です。
ですが、正しい手順を守らなければ、雨漏りや剥がれといったトラブルの原因になります。
勾配や気候、下地の種類に合わせた施工方法を選び、信頼できる業者に依頼することが何よりのポイントです。