【瓦屋根のトラブル解消】部分補修で費用を抑え、雨漏りリスクを最小限に!

2025年3月24日更新

瓦屋根は、日本の伝統的な建築様式を象徴する屋根材として、耐久性や防火性に優れているという大きなメリットがあります。
しかし、長期間メンテナンスを怠ると、ひび割れやズレ、釘浮きなどの軽微な不具合が生じ、そのまま放置すれば雨漏りや瓦の脱落、屋根下地の腐食といった深刻なトラブルへと発展する可能性があります。
そこで注目したいのが「部分補修」です。
屋根全体を葺き替える必要がない程度の軽微な劣化であれば、部分的な修理で十分に問題を解消でき、費用を大幅に抑えられるケースが多いのです。

本記事では、瓦屋根の部分補修で直せる不具合例や、具体的な修理方法、費用相場や注意点などを解説していきます。
小さな傷やズレを見逃さずに早期対処することで、屋根の耐久性を最大限キープし、雨漏りリスクを最小限に抑えましょう。

瓦屋根の部分補修とは?

軽微な不具合だけをピンポイントで修理するメリット

瓦屋根の部分補修とは、屋根全体をリフォームするのではなく、ひび割れやズレ、釘浮きなど特定箇所だけをピンポイントで補修する工事を指します。
この方法の最大のメリットは、工事範囲が限定されるため費用と工期を抑えられる点です。
もし屋根全体が深刻に傷んでいるわけではなく、一部の瓦が割れている、あるいはほんの数枚だけ劣化が進んでいるといった状況なら、部分補修だけで十分に対応できます。
結果的に、雨漏りリスクや補修費用を最小限に抑えることにつながるわけです。

また、部分補修によって瓦の耐久性を保つことで、屋根の寿命を延ばす効果も期待できます。
屋根全体のリフォームや葺き替えとなると大掛かりな工事になり、高額な費用が発生することが多いですが、部分補修で済むうちはコストパフォーマンスに優れた選択肢と言えます。
ただし、すでに屋根全体に渡って劣化が広がっていたり、下地が腐食している場合は部分補修では根本解決にならないケースもあるため、事前の専門家による診断が欠かせません。

部分補修が適している主な例

  • 飛来物や強風で一部の瓦が割れた・ズレた

    台風や強風の影響で瓦が数枚だけ割れてしまったケースは、部分補修が最も有効です。
    大規模な葺き替えを行うよりはるかに低コストでトラブルを解決できます。

  • 瓦のひび割れが小規模で、雨漏りには至っていない

    瓦の表面にごく細い亀裂が入った状態なら、コーキングやパテでの補修で十分対処できる場合があります。
    ひび割れを放置すると雨水が浸透しやすくなるため、早めに対処すれば大きなトラブルを防げます。

  • 屋根の釘浮き・一部の漆喰の剥がれ

    長年の風雨にさらされることで、瓦を留める釘や漆喰が劣化し、部分的に浮いてくることがあります。
    この段階でメンテナンスすれば、屋根全体の耐久性を大幅に損なわずに済むのです。

部分補修で直せる具体的な症状と修理方法

瓦のひび割れやズレにはどう対処する?

瓦屋根に見られる軽微な不具合としては、主に「ひび割れ」「ズレ」「割れ」「釘浮き」などが挙げられます。
これらは一見大きな問題ではなさそうに見えますが、放置してしまうと雨水が浸入して屋根下地を傷めたり、雨漏りの発生源になったりするリスクが高まります。
したがって、以下のような部分補修の方法で早期解決を図ることが重要です。

  1. 瓦のひび割れ

    小さな亀裂やひび割れは、屋根用のコーキング材を使って隙間を塞ぐことで対処が可能です。コーキング材は防水性を高める効果があり、ひび割れから雨水が入るのを防いでくれます。ただし、亀裂が大きい場合は、瓦自体を交換したほうが安心です。

  2. 瓦のズレ

    強風や地震などで瓦がずれた場合は、瓦の位置を元に戻し、必要であれば屋根用の釘や金具でしっかりと固定します。ズレを直さずに放置すると、さらに他の瓦が動きやすくなり、雨漏りや落下のリスクが高まります。

  3. 瓦の割れ

    完全に割れてしまった場合は、パテや防水テープで応急処置することもできますが、基礎的には該当する瓦を新しいものに交換するのが最善です。破片を接着する形で修理しても、耐久性に不安が残るケースが多いからです。

  4. 釘浮き

    瓦を固定する釘が長年の気候変化や風雨によって浮いてきた場合は、打ち直しや交換を行います。釘が浮いたまま放置すると瓦が脱落する危険性があり、周囲の人や物への二次被害につながるおそれがあります。

補修材の選び方~コーキング、パテ、防水テープの違い

  • コーキング材

    シリコン系や変性シリコーン系など種類はさまざまですが、瓦専用のコーキング材を用いることで防水性と弾力性を確保できます。小さな隙間やひび割れを埋めるのに効果的で、施工が比較的簡単なのが特徴です。

  • パテ

    瓦の欠けや割れを埋める際に用いられる補修材です。
    硬化後は比較的堅い仕上がりになるため、強度を必要とする場合に向いています。
    ただし、パテだけでは防水効果が十分でないケースもあるため、別途トップコートや防水材を併用することがあります。

  • 防水テープ

    応急処置として手軽に使える方法です。
    ひび割れ部を覆って水の侵入を防ぎますが、あくまで一時的な対処がメインであり、長期的な修理としては限界があります。
    テープ自体が経年劣化で剥がれてくることもあるため、後日、きちんとした補修を行うことが望ましいです。

瓦部分補修の費用相場~修理内容・規模・状況で大きく変動~

1万円から15万円まで幅広いのはなぜ?

瓦屋根の部分補修費用は、1万円から15万円程度と幅広く、施工内容によって大きく異なります。
たとえば、瓦のズレを元に戻すだけなら出張費と作業代で数万円程度で済むこともありますが、同じズレを直すにしても屋根の勾配や高さによっては足場を設置する必要があり、その場合は足場代だけで10万~20万円前後の追加費用が発生することがあります。

また、瓦の割れが何枚かある場合、補修材で対応できるか、それとも新しい瓦へ取り替えが必要かによってコストが変わります。
下地や野地板が劣化していれば、その修繕費も加わるため、最終的な金額が跳ね上がる可能性があります。
要するに、部分補修と言っても「どの程度の範囲と状態を直すのか」によって工事の規模や必要な作業が変わり、それが費用の幅に直結しているのです。
したがって、事前に専門家による現地調査を受け、どの程度の工事が必要で総額がいくらになるかをしっかり把握することが、不要な出費を防ぐうえでも重要なステップとなります。

【費用比較表】部分補修の主な修理項目と目安

修理内容 費用相場 施工例
瓦のズレ直し 1万~5万円程度 軽微なズレを直すだけなら数万円程度。足場が必要ないケースが多いが、状況により変動あり。
瓦のひび割れ・小規模破損の補修 1万~5万円程度 コーキングやパテなどで対処。割れが大きい場合は交換が必要。
瓦の交換(数枚程度) 1万~10万円程度 廃盤瓦の場合は代替品の探索や足場設置が必要になり、費用が上がる場合がある。
屋根の一部補修(5~15万円コース) 5万~15万円程度 複数枚の交換や下地補修を含む工事。足場設置の有無や修理範囲が広がるほど高額になる。
足場の設置 10万~20万円前後 屋根の勾配や建物の階数によって変動。部分補修でも安全確保のために足場が必要な場合あり。

部分補修の際に押さえておきたいポイントと注意点

小さな劣化症状でも放置しないことが肝心

瓦のひび割れやズレなどは、見た目には大したことがないように感じられるかもしれません。
しかし、小さな劣化を放置すると、次第に雨水が屋根下地へ侵入して雨漏りを引き起こすリスクが高まります。
雨漏りが発生すると、天井や壁紙にシミができるだけでなく、内部の木材が腐食して建物の耐久性が著しく低下し、最悪の場合には大規模なリフォームが必要になるケースも出てきます。

また、釘浮きが進行すると瓦が動きやすくなり、強風や台風の際に瓦が落下してしまう可能性も否定できません。
万が一、瓦が落下して人や車に当たると、損害賠償問題に発展する恐れすらあります。
こうした二次被害を未然に防ぐためにも、ごく軽微な不具合の段階で早期対処することが非常に重要です。
とりわけ日本は台風や大雨が多いため、梅雨入り前や台風シーズン前などに一度屋根点検を行い、必要に応じて部分補修を施すことが望ましいと言えます。

修理業者を選ぶコツ~相見積もりと保証内容のチェック

  1. 相見積もりを取る

    一社だけに見積もりを依頼すると、適正価格や施工内容を比較できないため、結果的に高額な工事費を支払うリスクが高まります。複数の業者から相見積もりを取ることで、費用や提案内容、工法などを比較しながら最適な選択がしやすくなります。

  2. 保証内容を確認する

    部分補修でも、施工後に一定期間の保証を付けている業者は少なくありません。
    施工不良があった場合に無料で手直ししてもらえるかどうか、補償の範囲はどこまでかなど、事前にきちんと確認しましょう。

  3. 実績や口コミを調べる

    屋根工事は高所作業となり、専門的な知識と技術が必要です。
    施工実績が豊富で信頼できる業者を選ぶことで、思わぬトラブルを回避しやすくなります。
    また、インターネットの口コミや知人からの紹介などを活用して、業者の評判を探るのも一つの手段です。

  4. 追加費用が発生する可能性を把握する

    瓦の補修をしてみたら下地が予想以上に傷んでいた、というケースもよくあります。
    その場合、追加の工事費が発生することを事前に理解しておくと、後から慌てずに済みます。

部分補修 vs. 全面改修の比較~どちらを選ぶべきか?~

瓦屋根の補修には、「部分補修」と「全面改修(葺き替えなど)」という大きな選択肢があります。
以下の表では、それぞれのメリット・デメリットを簡潔にまとめてみました。
屋根の状態や予算、今後のメンテナンス計画を踏まえて、どちらが最適かを検討しましょう。

分類 部分補修 全面改修
費用相場 1万円~15万円程度 (規模や足場の有無で変動) 100万円~300万円前後 (屋根材や面積で大きく差が出る)
工期 半日~数日程度 1週間~2週間程度
メリット ・低コストで迅速にトラブルを解消できる
・屋根全体が健全な場合に有効
・下地や防水シートから一新できるため長期的安心感が高い
・デザイン変更も可能
デメリット ・全体的な劣化には対応しきれない
・補修箇所が増えると費用がかさむ
・初期費用が高額
・工事期間が長くなるため生活や近隣に配慮が必要
適したケース ・ひび割れやズレなど限定的な不具合
・屋根全体はまだ使用に耐えうる状態
・築年数が古く屋根全体が劣化
・将来的なメンテナンス回数を減らしたい

トラブルを防ぐための定期点検とメンテナンスの重要性

雨漏り発生前に見つけるのが理想!早期発見こそが最大の予防策

屋根の不具合は、雨漏りが起きて初めて気づくということが少なくありません。
しかし、一度雨漏りが起きると、天井や壁紙にシミができるだけでなく、内部の木材が腐食してしまう可能性が高く、修繕費用や工期も膨らみがちです。
そうなる前に、定期点検によって早期発見・早期補修を行うことが最良の対策と言えます。
具体的には、台風シーズン前や梅雨入り前など、年に1回~2回程度を目安に専門家に屋根を見てもらうのが理想的です。

また、最近ではドローンを使った屋根点検サービスも広がっており、高所に上らなくても屋根の細部をチェックできるため、費用や時間を節約しつつ安全に点検できるケースがあります。
定期点検で発見された小さなひび割れや瓦のズレをその都度部分補修しておけば、大掛かりな葺き替えや屋根リフォームを行うタイミングを遅らせることが可能です。
つまり、日頃のメンテナンスこそが最終的なコスト削減につながるというわけです。

瓦屋根の部分補修を成功させるポイント

ここでは、瓦屋根の部分補修を検討・実施する際に押さえておきたいポイントを簡潔にまとめました。

  1. こまめな点検を行う

    雨漏りや大きな破損が出る前に、小さな不具合を早期発見し、部分補修で済ませるのが理想的です。

  2. 劣化症状が軽微なうちに手を打つ

    ひび割れやズレが進行すると、下地までダメージが及ぶ可能性が高まります。放置せず早めの対策を。

  3. 適切な補修材を選択する

    コーキング、パテ、防水テープなど、症状や場所に合わせた補修材を使い分けると効果的です。

  4. 相見積もりで業者選定をする

    費用や保証内容、実績などを比較することで、信頼できる施工業者を見極めやすくなります。

  5. 足場の有無に注意

    場合によっては足場が必要になり費用が大幅に増えるため、見積もり時にしっかり確認しましょう。

  6. 下地補修の必要性も考慮

    瓦だけでなく、屋根下地に問題がある場合は根本的な補修が必要となるケースがあります。

まとめ

瓦屋根の「部分補修」は、ひび割れやズレ、釘浮きなどの軽微な不具合をピンポイントで直すための、費用対効果に優れた選択肢です。
屋根全体がまだ充分に健全であれば、数枚の瓦交換やコーキング補修などで雨漏りリスクを低減し、屋根の寿命を伸ばすことが可能になります。
ただし、足場の設置が必要な状況や、下地に深刻なダメージがある場合には修理費用がかさむこともあり、全面改修を検討したほうが結果的に安く済むケースも考えられます。

大切なのは、屋根の状況を正しく把握し、最適な施工方法を見極めることです。
そのためには専門業者による点検や診断が必須と言えます。
また、相見積もりをとって費用や提案内容を比較することで、納得のいく形で屋根メンテナンスを実施できるでしょう。
普段は目に入りづらい屋根ですが、家を守るうえで非常に重要な部分です。
定期的なチェックと早めの部分補修を行い、雨漏りや大規模リフォームのリスクを抑えながら、快適で安心な住まいを長持ちさせてください。


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どこが悪いの?どんな工事をするの?ちゃんとした会社なのかな?点検・見積もりだけでもいいの?強引な営業はされたくないしなぁ

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保有資格一覧

  • 一級建築施工管理技士
  • 二級建築施工管理技士
  • 二級建築士
  • 一級塗装技能士
  • 二級塗装技能士
  • 外壁劣化診断士
  • 職長・安全衛生責任者
  • 有機溶剤作業主任者
  • 高所作業車技能講習終了
  • 足場の組立作業責任者
  • 安全衛生教育修了
  • 他、多数

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