屋根の下の部分の名称と役割を徹底解説｜軒下・下屋・軒裏・屋根下地までまるごと理解 - 長野県長野市の雨漏り修理・屋根工事専門店｜しろくまペイント

屋根の上部ばかりに注目が集まりがちですが、実は屋根の下の部分にも非常に重要な部位が複数存在しています。
軒下や軒天、下屋、垂木、野地板、ルーフィングなど、これらはそれぞれ異なる役割を持ちながらも、連携して住宅の耐久性や快適性を支えています。

このページでは、屋根の下に位置する部位の名称と、それぞれの役割についてわかりやすく解説します。
建物の維持管理やリフォームを考える際の参考にしてください。

軒下（のきした）と軒天（のきてん）の違い｜外観と通気性の要所を押さえよう

軒下とは？

「軒下」とは、屋根が外壁より外側に張り出してできた空間のことを指します。
雨除けや日差し除けの役割があり、昔ながらの日本家屋ではこのスペースを物干しや収納として利用していたケースも多く見られます。

●雨の吹き込みを軽減し、外壁や基礎の劣化を防ぐ

●夏場の日差しを遮ることで室温上昇を防ぐ効果も

軒天（のきてん）とは？

軒天とは、軒下を見上げた際の天井部分にあたります。
見た目の仕上がりを整えるとともに、小屋裏の換気を行うための通気口や有孔ボードが設置されていることが多いです。

●湿気や熱がこもるのを防ぐ通気機能あり

●雨垂れや汚れが付きにくい素材が使われることが多い

軒天と軒下は混同されがちですが、軒天は「天井面」、軒下は「空間全体」と覚えるとよいでしょう。

下屋（げや）とは？｜家の快適性と機能性を高める小屋根の役割

下屋は、母屋（建物の主要部分）の屋根から差し掛けるように設けられる小さな屋根です。
「さしかけ屋根」とも呼ばれ、玄関ポーチや縁側、勝手口、物置スペースなどに設けられます。

●雨の日でも出入りがしやすい設計にすることが可能

●下屋によって日射のコントロールがしやすくなる

●建物に奥行きと立体感を与えるデザイン性も高まる

リフォーム時にも人気のある下屋は、断熱・防水の性能向上や、玄関周りの利便性改善に貢献します。

屋根下地の名称と役割｜垂木・野地板・ルーフィングが支える屋根の土台構造

屋根の下地は、屋根材を支える骨組み部分であり、建物全体の耐久性を左右する大切な要素です。
代表的な構造部材として「垂木」「野地板」「ルーフィング」があります。

垂木（たるき）

屋根の骨組みを構成する木材で、棟から軒先にかけて等間隔に配置されます。

●屋根の形状や傾斜を決める骨格部分

●垂木の強度が弱まると屋根全体が不安定になる

野地板（のじいた）

垂木の上に張る板材で、屋根材を固定する下地になる部分です。
構造用合板や杉板などが使われることが多いです。

●屋根材の固定や重量分散の役割

●劣化すると屋根材の剥がれや雨漏りにつながる

ルーフィング（防水紙）

野地板の上に敷かれる防水シートで、屋根材の下から雨水が浸入した際に建物内部への浸水を防ぎます。
下葺き材とも呼ばれます。

●雨漏りを防止する最後の防壁

●経年劣化による破れや浮きに注意が必要

ルーフィングにはアスファルト系、改質アスファルト系などがあり、耐久性やコストに応じて選択されます。

屋根の下部構造を知ると点検・修理がスムーズに｜こんな人におすすめ

以下のような方にとって、屋根の下部の構造と名称の理解は非常に役立ちます：

●雨漏りが心配な方（軒天やルーフィングが劣化している可能性がある）

●リフォームや屋根の塗り替えを検討している方（下屋の追加や屋根下地の確認が必要になる場合がある）

●中古住宅を購入した方（屋根の構造状態を把握しておくことが資産価値維持につながる）

まとめ｜屋根の下の構造は家を支える重要な要素。名称と役割を知ることで安心の住まいへ

屋根の下の部分には「軒下」「軒天」「下屋」「垂木」「野地板」「ルーフィング」など、さまざまな名称と役割があります。
これらの構造を正しく理解することは、メンテナンス時の対応をスムーズにし、快適な住まいを長持ちさせるために欠かせません。

住宅の健康診断ともいえる定期点検の際には、これらの部位をチェックポイントとして把握しておくことをおすすめします。