【屋根の外張り断熱工法】高断熱・高気密な住まいを実現するためのガイド
2025年4月20日更新
屋根の断熱工法の中でも、高断熱・高気密な住まいを目指す方に最も注目されているのが「外張り断熱工法」です。
本記事では、屋根の外張り断熱の特徴や施工方法、メリット・デメリット、施工時の注意点までわかりやすく解説します。
省エネ住宅や快適な室内環境づくりに取り組みたい方にとって必見の内容です。
屋根の外張り断熱工法とは?
屋根の外張り断熱工法とは、住宅の柱や梁などの構造材の外側から断熱材を張る施工方法です。
屋根の内側ではなく、屋根全体を断熱材で覆うことで、熱の出入りを効果的に防ぎ、断熱性と気密性の両方を高めることができるのが大きな特徴です。
冬は暖かく、夏は涼しい住環境を実現できるため、省エネ性能の高い住宅づくりに欠かせない工法です。
外張り断熱工法は、特に高性能住宅やZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)を目指す住宅に採用されています。
建物全体を断熱材で包むイメージで、熱の出入りを最小限に抑えることが可能です
屋根の外張り断熱工法の特徴
屋根の外張り断熱工法には、ほかの断熱方法と比べて多くの利点があります。
その中でも、以下の3点が特に重要です。
柱や梁の外側に断熱材を張ることで、隙間ができにくく高気密になる
構造体の外側から断熱材を施工することで、断熱材の切れ目や隙間ができにくく、気密性を高めやすくなります。
これは、室内の温度が外気に影響されにくくなるというメリットにつながります。
従来の内断熱では、柱の間に断熱材を入れるため、どうしても隙間やムラが発生しやすくなります。
一方、外張り断熱では断熱の連続性を保ちやすく、エネルギー効率が向上します。
壁体内の温度変化が穏やかになるため、結露の発生リスクが減少
外張り断熱では、断熱材が構造体の外側にあるため、屋根裏や壁体内の温度が室内と近くなり、内部結露のリスクが大きく下がります。
これにより、家の寿命を延ばす効果も期待できます。
結露はカビや構造材の腐食の原因にもなります。高湿度な地域や、冬の寒さが厳しい地域では、特にこの利点が重要視されます。
柱の内側を有効活用できるため、居住空間が広くなる
断熱材を柱の内側ではなく外側に施工することで、室内のスペースを最大限に活用できるのも外張り断熱の魅力です。
内装の自由度も高まり、収納スペースを広げたい方にも向いています。
内断熱では断熱材の厚み分だけ内寸が狭くなってしまいますが、外張り断熱なら柱の間はそのまま室内空間として使えるため、狭小住宅にも適しています。
屋根の外張り断熱工法の施工方法
屋根の外張り断熱では、ただ断熱材を張るだけではなく、通気や防水のための設計にも工夫が必要です。
代表的な施工手順は以下の通りです。
野地板の上に透湿防水シートを施工する
野地板(屋根の下地)には、湿気を通して水をはじく「透湿防水シート」を下から順に重ねて貼っていきます。
これにより、雨水の侵入を防ぎつつ、内部の湿気は排出されやすくなります。
この作業は、屋根材の寿命を延ばすうえでも重要です。
施工時には重ねしろをしっかり確保して、防水性能を確保する必要があります。
通気層と換気棟の設置で屋根裏の熱気と湿気を排出
断熱材と野地板の間には通気層を設け、熱や湿気がこもらないようにします。
そして屋根の最上部にある棟(むね)部分に「換気棟」を設置し、通気層を通ってきた空気がここから外に排出されるように設計します。
この通気層と換気棟がうまく機能しないと、熱がこもったり、内部結露が発生しやすくなるため、断熱材の効果が半減してしまいます。
外張り断熱工法の注意点とデメリット
屋根の外張り断熱工法には多くのメリットがありますが、設計段階で注意しなければならない点もあります。
断熱材の厚みで屋根が高くなるため、建築制限に注意
断熱材の厚みの分だけ屋根全体が高くなるため、建築基準法の斜線制限や高さ制限にかかる可能性があります。
特に都市部では法規制に影響する場合があるため、事前の確認が必須です。
斜線制限とは、日照や景観を守るために、隣地や道路側に対して建物の高さや角度が制限されるルールです。設計士や建築業者とよく相談しながら進めましょう。
断熱材の選定は「不燃性」がポイント、安全性を確保
屋根の外側に断熱材を設置するため、火災時の延焼リスクを考慮して燃えにくい素材を選ぶ必要があります。
不燃材や準不燃材を使用することで、建物全体の防火性能も向上します。
特に木造住宅の場合は、断熱材の燃焼性が火災の被害を拡大させないように注意が必要です。国土交通省認定の防火材料を選ぶのが一般的です。
まとめ
屋根の外張り断熱工法は、断熱性・気密性・居住性のすべてにおいて非常に優れた性能を発揮する工法です。
結露を防ぎ、空間効率も高め、快適な住環境とエネルギー効率の両立を目指す方に特におすすめです。
ただし、設計段階での法的確認や素材選びには注意が必要です。
しっかりとした計画と信頼できる施工業者による工事で、長く快適に暮らせる住まいを実現しましょう。
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