屋根葺き替えと屋根カバー工法の価格比較|選び方・費用・工期・メリットまで解説

2025年3月29日更新

屋根リフォームを考える際、多くの方が「屋根葺き替えにするべきか、それとも屋根カバー工法で十分なのか」と悩まれます。
どちらにもメリット・デメリットがあり、工事内容や費用、工期などが異なるため、十分に比較検討することが大切です。
本記事では、屋根葺き替え工事と屋根カバー工法の価格比較を中心に、選択の際に押さえておきたいポイントを分かりやすくまとめています。
費用面だけでなく、工期や耐久性、家の寿命、さらにはどのような場合に向いているかなど、屋根リフォームを成功させるためのヒントが満載ですので、ぜひ最後までご覧ください。

屋根葺き替えと屋根カバー工法の基本をおさらい

屋根葺き替えとは何か?

屋根葺き替えとは、既存の屋根材をすべて撤去し、新しい屋根材へと交換する工事のことです。
たとえば、瓦屋根やスレート屋根、金属屋根など、現在の屋根材を一度取り外してから下地をチェックし、必要に応じて修繕や防水シートの張り替えを行い、その後に新しい屋根材を葺き直していきます。
こうした一連の作業が必要になるため、撤去作業や廃材処分費が発生し、カバー工法と比べて費用は高くなる傾向があります。
しかし、下地の状態をしっかり確認しながら新しい屋根材を取り付けられるため、家の寿命を根本から延ばすことができるのが大きな魅力です。
雨漏りなどの重大なトラブルが起きている場合や、経年劣化が進んでいる場合には、この屋根葺き替えが適した選択肢となることが多いでしょう。
また、屋根材を軽いものに変更することで耐震性を向上させることも可能で、古い屋根を一新して家の外観を大きく変えられるメリットもあります。

屋根カバー工法とは何か?

屋根カバー工法は、既存の屋根材を撤去せずにその上から新しい屋根材を重ねて取り付ける工法です。
カバー工法とも呼ばれますが、一般的には「重ね葺き工法」とも言われることがあります。
既存の屋根の上に防水シート(ルーフィング)を敷き込み、軽量な金属屋根材などを重ねる形で施工するため、撤去作業や廃材処分費が少なく、初期費用を抑えられるのが大きなポイントです。
また、既存の屋根をそのまま利用するため、断熱・防音効果も一定程度期待できます。
しかし、雨漏りがすでに発生していたり、下地が著しく傷んでいるケースでは、カバー工法を採用しても問題が解決しない可能性があります。
こうしたケースでは、結局は屋根葺き替えが必要になることもあるため、事前の専門家による診断が不可欠です。
屋根が比較的健全な状態である場合や、費用をできるだけ抑えたい場合などに有力な選択肢と言えるでしょう。

屋根葺き替えと屋根カバー工法の価格相場を比較

費用の目安を把握しよう

費用の面で比較すると、基本的に屋根葺き替え工事のほうが屋根カバー工法よりも高額になる傾向があります。
これは、葺き替え工事には既存屋根の撤去作業や廃材処分費が必ず含まれ、場合によっては下地の補修や構造補強などの追加費用も発生しやすいからです。
屋根葺き替えの場合、一般的な30坪ほどの住宅でおおよそ100万円~200万円以上の予算が見込まれることが多く、一方でカバー工法は80万円~150万円程度が相場といわれています。
ただし、屋根材の種類や家の構造、地域・業者ごとの単価設定によっても価格は変動するため、あくまで目安としてとらえることが重要です。

また、カバー工法といっても、使用する金属屋根材のグレードや防水シートの品質によって価格には差が出ます。
「なぜこの価格になるのか」をしっかりと説明してもらうことが業者選びのポイントです。
安さだけに注目して施工後にトラブルが起きてしまうと、結局は追加の補修費用がかかる場合もあります。
したがって、値段だけを見て判断するのではなく、施工内容や使用材料の品質・保証内容に注目することが大切と言えるでしょう。

工期や施工内容の違いを理解しよう

以下の表に、屋根葺き替え工事と屋根カバー工法の主な違いをまとめました。
比較しやすいように、費用・工期・適用条件・メリット・デメリットを簡潔に記載していますので、ご覧ください。

分類 屋根葺き替え工事 屋根カバー工法
工事内容 既存の屋根材を撤去し、新しい屋根材を取り付ける 既存の屋根材を残したまま、新しい屋根材を重ね葺き
費用相場 高め(100万円~200万円以上)
※下地補修や撤去費用などが加算
比較的安め(80万円~150万円程度)
※廃材処分費などが少ない
工期の目安 約1週間~10日ほど
(雨天や補修状況によっては2週間前後になる場合も)
約3日~1週間ほど
(既存屋根の状態が良好な場合)
適用条件 ・既存屋根に重大な劣化や雨漏りがある場合
・下地が傷んでいる場合
・家の寿命を根本から延ばしたい場合
・既存屋根の下地が比較的健全な状態
・費用を抑えたい
・施工を急ぎたい場合
メリット ・下地から補修できるため安心感が高い
・外観を一新できる
・軽い屋根材への変更で耐震性アップ
・解体作業が少なく費用を抑えられる
・工期が短い
・廃材が少なく環境にやさしい
デメリット ・費用が高くなりやすい
・解体作業が必要で工期が長め
・下地にダメージがあると意味がない
・屋根の重量が増加する場合がある

屋根葺き替えを選ぶメリット・デメリット

屋根葺き替えのメリット

  1. 家の寿命が延びる

    既存の屋根材をすべて撤去し、下地からしっかり確認・補修するため、雨漏りや腐食などのトラブルを根本的に解決できます。
    長期的な視点で見ると、家そのものの耐久性が高まり、結果的に建物の寿命を延ばす効果が期待できます。

  2. 外観を新しくできる

    新しい屋根材を選ぶことによって、家の印象をガラリと変えられます。
    例えば、和風の家に洋風テイストの金属屋根を採用することでスタイリッシュな雰囲気を演出したり、色合いや素材感にこだわって個性を出したりすることも可能です。
    外観を一新したい方や、中古物件を購入してリノベーションしたい方にもおすすめです。

  3. 軽い屋根材で耐震性を高める

    瓦屋根など重い屋根材を軽量な金属屋根材やスレート材に変更することで、建物の重心が下がり耐震性の向上につながります。
    地震の多い日本で安全性を確保するうえでも、屋根葺き替えの際に屋根材の種類を検討することは重要なポイントです。

屋根葺き替えのデメリット

屋根葺き替えの最大のデメリットは、コストが高くなりがちな点です。
既存の屋根を撤去するために解体作業が発生し、さらに廃材の処分費用も加わることから、どうしても初期費用がかさんでしまいます。
また、解体作業に伴い発生する騒音や、近隣とのトラブルを防ぐための配慮も必要です。
工期は約1週間~10日程度が目安ですが、雨天が続く場合や補修範囲が広がった場合には2週間ほどかかるケースもあり、日数的な負担も無視できません。
しかし、費用や時間がかかる分だけ家の耐久性を根本から高められる点は大きなメリットです。
長い目で見ると、将来的なメンテナンス費用や二次被害(雨漏りが原因となる内部腐食など)を防ぐうえで非常に効果的な選択肢となります。
もし現段階で雨漏りや大きな劣化が見られない場合には、カバー工法と比較しながら総合的に判断するとよいでしょう。

屋根カバー工法を選ぶメリット・デメリット

屋根カバー工法のメリット

  1. 費用を抑えやすい

    既存の屋根材を撤去せずに新しい屋根材を重ねるため、解体作業や廃材処分費が最小限で済みます。結果的に、屋根葺き替えに比べると初期費用を抑えられるケースが多いでしょう。

  2. 工期が短い

    撤去作業が少ない分、施工期間が短く済みます。一般的には約3日~1週間ほどで完了することが多く、天候の影響を受けにくいのもメリットです。忙しい方や、できるだけ早くリフォームを終わらせたい方には魅力的な選択肢となります。

  3. 廃材が少なく環境にやさしい

    既存の屋根材を利用するため、産業廃棄物として処分される量が減ります。SDGs(持続可能な開発目標)などが注目される中、環境への配慮を考える方にとってもカバー工法は選びやすい工法と言えるでしょう。

屋根カバー工法のデメリット

カバー工法の最大のデメリットは、下地に問題がある場合には施工が難しいことです。すでに雨漏りが起きている屋根や、下地が腐食している場合、上から屋根を重ねても根本的な解決にはならず、雨漏りが悪化したり構造部分の劣化を見過ごしてしまう可能性があります。
また、屋根材を重ねることで建物の総重量が増える点にも注意が必要です。
特に、もともと重い屋根材が使用されている場合、さらに上から屋根材を追加することで耐震性に不安が出ることも考えられます。
他にも、既存の屋根材に何らかの形状不良や歪みがある場合、新しい屋根を被せても美観や機能性に問題が生じるケースがあります。
したがって、カバー工法を検討する際は必ず専門家による診断を受け、「本当に下地は問題ないか」「雨漏りのリスクはないか」などをしっかり確認することが不可欠です。

実際の費用や工期を左右するポイント

屋根材の種類・下地の状態・家の形状が大きく影響

屋根リフォームの費用や工期を決定づけるポイントとして、まず屋根材の種類が挙げられます。
例えば、スレートやガルバリウム鋼板などの軽量金属屋根は比較的施工がしやすい一方、瓦屋根のように重量があって撤去や処分にコストがかかる場合は、トータルの費用が高額になりやすいです。
次に、下地の状態も重要な判断材料です。下地に腐食やカビ、シロアリ被害などが見られる場合は、その補修・修繕費用が追加で発生する可能性があります。
また、家の形状や勾配(こうばい)、屋根の大きさ、棟の数などによって、施工の難易度や工期も左右されます。
複雑な形状の家や二世帯住宅のように屋根面積が広い家では、工事の日数も多く必要となるため費用がかさみやすいです。
こうした要素を踏まえて、相見積もりを取り、各業者の説明を比較検討することが大切です。

選ぶ際に押さえておきたい注意点と業者選びのコツ

専門家による診断と相見積もりが不可欠

屋根リフォームにおいては、まず専門家による屋根診断を受けることが成功のカギです。
屋根の状態は、一般の方が地上から目視するだけでは分からない劣化や問題点が潜んでいる場合があります。
専門家であれば、屋根に直接上がって点検したり、ドローンや赤外線カメラなどを使って微細なダメージも発見してくれます。
特に、屋根カバー工法が可能かどうかは、下地の状態が重要な判断基準となるため、事前の診断は必須と言えるでしょう。

また、費用の妥当性を確認するためにも相見積もりを取ることがおすすめです。
複数の業者に見積もりを依頼し、使用する屋根材のグレードや施工内容、保証期間などを比較することで、納得のいく選択をしやすくなります。
安すぎる見積もりは後から追加料金が発生する可能性がありますし、高額な見積もりが必ずしも高品質な施工を保証するわけでもありません。
業者選びの際は、過去の施工実績や口コミ・評判も参考にしつつ、総合的に判断するようにしましょう。

業者とのやり取りで確認したいポイント

  1. 工事内容の詳細

    「屋根葺き替え」と「カバー工法」どちらを提案しているのか、その理由は何か、どの程度の範囲で施工するのかを確認します。具体的には、下地の補修が含まれているか、防水シートの種類や屋根材のブランドは何を使うのかなど、細かい部分まで説明を受けましょう。

  2. 費用の内訳

    どの部分にどれだけの費用がかかっているのかを細かく把握すると、不明瞭な追加費用が発生しにくくなります。撤去費や廃材処分費、交通費、足場代なども事前に確認しておくと安心です。

  3. 保証内容とアフターフォロー

    工事終了後の保証があるか、定期点検やアフターフォローはどうなっているのかをしっかり聞いておくと、施工後のトラブルに対しても安心して任せられます。

  4. 施工実績と口コミ

    どのくらいの実績があるのか、似たような施工事例があるのか、実際に施工を依頼した人の口コミや評価はどうか、といった点を確認するのも業者選びの重要な材料になります。

屋根リフォームを成功させるためのポイント

以下では、屋根リフォームを検討する際に押さえておきたいポイントをまとめました。
それぞれ簡潔な補足を付けているので参考にしてください。

  • 専門家の屋根診断を受ける

    下地の状態や雨漏りの有無を正確に把握し、最適な施工方法を提案してもらうために必要です。

  • 葺き替えとカバー工法の特徴を理解する

    費用や工期、耐久性などが異なるため、自分の家に合った工法を選ぶ際に欠かせません。

  • 相見積もりを取る

    複数業者の見積もりを比較することで、適正価格や施工内容を把握でき、納得のいく選択がしやすくなります。

  • 屋根材と防水シートの品質を確認

    使用する素材によって耐久年数やメンテナンスサイクルが変わるため、コストだけでなく長期的なメリットを考慮しましょう。

  • 工事中の天候リスクを考慮する

    雨天が続くと工期が延びる可能性があるため、スケジュールに余裕を持って計画を立てることが大切です。

  • 保証内容とアフターフォローの充実度をチェック

    施工後にトラブルが起きた場合の対応や定期点検の有無などは、業者を選ぶ上で重要な判断材料となります。

まとめ

屋根葺き替え工事と屋根カバー工法は、一見すると似たようなリフォーム方法ですが、費用・工期・適用条件・家の寿命への影響など、さまざまな観点で大きく異なります。
大切なのは、自分の家の屋根がどのような状態なのかを正しく把握し、将来的なメンテナンスコストや耐久性を考慮したうえで最良の選択をすることです。
屋根の劣化を放置すると、雨漏りや躯体の腐食など、家全体の寿命を縮める原因となりかねません。
予算を抑えつつ素早く仕上げたいならカバー工法、屋根を根本から改善して長期的に安心したいなら葺き替え、といった形で自分のニーズに合わせて検討してください。

どちらの工法を選ぶにしても、まずは専門家による診断と複数社からの相見積もりを取ることが重要です。
また、工事期間や天候リスク、保証・アフターフォロー体制もしっかりチェックし、不明点は業者に納得いくまで質問しましょう。
屋根リフォームは家全体の資産価値を守り、安心・安全な住まいを維持するために欠かせない投資です。
正しい知識を身につけてベストな施工方法を選び、あなたの大切な住まいを長く快適に保ちましょう


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どこが悪いの?どんな工事をするの?ちゃんとした会社なのかな?点検・見積もりだけでもいいの?強引な営業はされたくないしなぁ

施工事例

長野県の地域密着施工!
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