外壁で使うシーリングの役割と補修費用、交換時期の見極め方

2022年11月29日更新

「外壁で使うシーリングの役割を知りたい」
「シーリングで補修する費用相場を知りたい」

こういった疑問を持っている人は多いでしょう。この記事では、外壁で使うシーリング材の役割や費用相場などを紹介します。

具体的には以下の内容を解説します。

  • 外壁で使うシーリング材の役割
  • シーリングを補修する方法と費用相場
  • シーリング材の耐用年数と交換時期の見分け方
  • 外壁のシーリングを補修する際の注意点

シーリングの費用相場や交換時期を知ることで、無駄な費用を使わずに最適なメンテナンスをして外壁の寿命を長く保つことができるでしょう。

1.外壁で使うシーリング材の役割

シーリングとは、外壁の隙間や破損部位を埋めるために使う、ゴム状の物質です。施工段階ではクリーム状の質感ですが、仕上がるとゴムのように弾力性が生まれます。

シーリングと似たような素材として「コーキング」があります。現在では両者に明確な違いはありません。

かつては補修部位などによって違いがありましたが、今はどちらの性質も備えている製品ばかりのためシーリングとコーキングは区別されなくなったのです。

外壁におけるシーリングには3つの役割があります。

  1. 防水
  2. 外壁の緩衝材
  3. 隙間を埋める

以下では3つの役割の具体的な説明をしていきます。

1-1.防水

シーリングには、雨水が内部に侵入するのを防ぐ役割があります。サイディングの目地といった隙間を放置すると、雨が外壁の内部に侵入してしまいます。

このため、目地をシーリングで埋めることで雨水の侵入を防ぐ役割があるのです。

1-2.外壁の緩衝材

外壁材は気温変化で伸縮したり、地震で揺れたりします。その際に、外壁同士の隙間に遊びとなる余裕がないと割れてしまうおそれがあるでしょう。

シーリングは弾力性がある素材のため、外壁材が伸縮したり動いたりしたとしても衝撃などを受け止められます。

シーリングには外壁同士の緩衝材という重要な役割があるのです。緩衝材がなければ地震などで外壁が揺れた場合に衝撃が流せずに破損しやすくなります。

1-3.接合部を隠す

雨が内部に侵入しなかったとしても外壁のすき間を放置するのはおすすめできません。なぜなら、外壁材の接合部が見えてしまい、見栄えが悪くなるからです。シーリングで外壁材の隙間を埋めることで、デザイン性が高い住宅になるでしょう。

2.外壁のシーリングを補修する方法と費用相場

シーリングを補修する場合、2つの工法があります。

  1. 増し打ち
  2. 打ち替え

以下では、それぞれの工法の特徴と、費用相場を解説していきます。

2-1.増し打ち

増し打ちとは、既存のシーリングの上から新しいシーリング材を重ね打ちする工法です。費用が安いメリットがある一方で、剥がれやすいデメリットもあります。

なぜなら、既存のシーリング部分の劣化はそのままとなるため、重ね打ちしたところで内部から剥がれる場合があるからです。

また、既存のシーリングと新しいシーリングが重なる部分は隙間ができる恐れがあり、剥がれやすくなります。

増し打ちにかかる費用の相場は1平方メートルあたり800円程度です。この他に、足場費用などで10〜20万円程度かかります。

増し打ちを家全体に施工する場合は15〜28万円程度となるでしょう。基本的に増し打ちは劣化がほとんどないシーリングの補修に使います。

2-2.打ち替え

打ち替えとは、既存のシーリングを剥がしてから新しいシーリング材を充填する工法です。剥がれにくい一方で、費用が高いデメリットもあります。

増し打ちよりも高い理由は、既存のシーリングを撤去して新しい材料を充填する手間がかかるからです。

打ち替えにかかる費用の相場は1平方メートルあたり1,500円程度です。この他に、足場費用などで10〜20万円程度かかります。打ち替えで家全体を施工する場合は20〜35万円程度となるでしょう。

劣化しているシーリングには打ち替えが必要です。

 

シーリングの補修方法と費用の相場は以下を参考にしてください。

工法 1㎡あたりの費用 メリット デメリット
増し打ち 800円程度 費用が安い 剥がれやすい
打ち替え 1,500円程度 剥がれにくい 費用が高い

 

3.外壁で使うシーリング材の耐用年数と交換時期の見分け方

シーリングは定期的なメンテナンスが必要な補修材です。メンテナンスを怠ると雨漏りや外壁材の破損を招くため、耐用年数を超える前に交換を行いましょう。

以下では、外壁におけるシーリング材の耐用年数と交換時期の見分け方を解説します。

3-1.シーリング材の耐用年数

外壁のシーリング材の耐用年数は7〜15年です。使う商品によって耐用年数は異なります。

7年が経過した時点で、以下で紹介する劣化症状が出ていないかを確認すると良いでしょう。

3-2.シーリングを交換する目安

シーリングを交換する目安は、年数よりも劣化状況で決まります。以下の症状が出ている場合はシーリングの交換を検討してください。

肉やせ

シーリングの表面がやせてへこんでしまう状態です。耐久性が低下している証拠ですので、近いうちに補修を行う必要があります。

ひび割れ

シーリングに亀裂が入っている状態です。隙間から雨水が侵入してさらに劣化するおそれがあるため、交換をしましょう

破断

シーリングと外壁材の隙間が剥がれている状態です。外壁材を保護する役割が失われているため、すぐに交換が必要です。

欠落

シーリングが外壁から完全に抜け落ちている状態です。雨を防げず、緩衝材としても機能していないため外壁が劣化しやすく危険な状態です。すぐに交換しましょう。

4.外壁のシーリングを補修する際の注意点

外壁のシーリングを補修する際は3つの注意点があります。

  1. DIYよりも業者に依頼する
  2. いきなり訪問してきた業者は避ける
  3. 相見積もりで業者を選ぶ

上記を守らないとシーリング補修に失敗して、耐用年数が尽きる前に再工事の必要が出てくるおそれがあるでしょう。

具体的な内容を以下で解説します。

4-1.DIYよりも業者に依頼する

シーリングの補修はDIYでも可能です。ただし、シーリング補修は国家資格が存在するほど高度な技術が求められます。技能がない人が補修をすると1年で剥がれるといったトラブルが起こるでしょう。

失敗する覚悟がある場合は別ですが、シーリング補修は基本的に業者に依頼してください。

4-2.いきなり訪問してきた業者は避ける

業者に依頼する場合でも、唐突に家に営業してくる会社は避けてください。なぜなら、いきなり家に訪問してくるような業者には詐欺が多いからです。

詐欺でなかったとしても、無資格で補修技能が低い素人同然の職人というケースもあります。

優良な業者なら、企業や既存顧客からの依頼があるため個人住宅に新規の営業はしません。

個人住宅に新規の営業をするのは、企業から仕事をもらえなかったり、悪質なために顧客がリピートしなかったりする業者が多いのです。

安心して工事を依頼したいのであれば、インターネットや電話帳を使って自分で業者を探しましょう。

見るべきポイントは業歴の長さとそれに相応する施工実績数や依頼者からの口コミが掲載されているかどうかです。質の低い業者だと、すぐにその噂が’営業圏内に回り、潰れてしまうことが殆どです。目安として10年以上営業している会社は実績も評判も悪くはありません。

もし判断するのが難しいというのであれば、インターネットの見積もり比較サイトを使えば、自分で何社も連絡する手間を省けます。

4-3.相見積もりで業者を選ぶ

自分で業者を探す場合に必ず行ってほしいのが相見積もりです。相見積もりとは、2社以上に同じ施工条件で見積もりを依頼することです。

相見積もりをすることで価格や工事内容を比較できるため悪徳業者に騙されにくくなります。

以下では、相見積もりでのポイントを3つ紹介します。

商品名や数値が明確か

見積もりに商品名や数値が具体的に記載されているかを確認してください。シーリング材の商品名が無記載だったり、施工面積が書いていなかったりする場合は優良業者の可能性は低いでしょう。

施工する商品や面積を記載していない業者は、手抜き工事をしたり面積を本来よりも多く計算したりしている危険があります。

誠実な業者であれば材料の商品名や工事面積はしっかりと書いてくれます。

極端に安すぎないか

他社より安すぎる業者も注意が必要です。なぜなら、安い理由が手抜き工事によるものかもしれないからです。

安い価格で手抜き工事をすると、シーリングが数年で剥がれてしまいます。再工事が必要となるため、適切な工事をした場合に比べて長期的には高額な工事費がかかるでしょう。

他社よりも3割以上も安い業者がいたら、なぜ価格をそこまで抑えられるのかを細かく尋ねてみてください。

シーリング専門業者か

外壁のシーリング工事をする場合、必ずシーリング専門業者(防水業者)に依頼してください。

シーリング専門業者かどうかを見抜くには、職人がシーリングの国家資格を持っているかを確認しましょう。持っていると信頼できるのは「防水施工技能士(シーリング防水工事作業)」です。

外壁塗装や外装専門の業者でもシーリングの専門家がいるケースはあります。資格の有無で判断すれば大きな間違いは避けやすいでしょう。

資格がない外壁塗装の会社が片手間でシーリングを施工することもあり、仕上がりが悪かったり数年で剥がれたりするので気をつけてください。

 

5.まとめ

外壁のシーリングには、防水や緩衝材といった役割があります。シーリングの耐用年数は7〜15年のため、施工から7年が経過したら劣化状況を確認して交換するかどうかを判断すると良いでしょう。

外壁のシーリング以外の補修については外壁のひび割れ補修にかかる費用やDIYできるかをチェックで詳しく説明しています。住宅のひび割れ補修を検討している場合は確認してみてください。

 


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